どの子にもいつかやってくるイヤイヤ期…。
【魔の2歳児】という言葉を聞いたことがあるかと思います。
ママやパパたちにとっては本当に大変な時期ですが、子どもたちにとっては自我の芽生えや、自立につながっていく大切な時期でもあります。
自分で何でもやりたがり、でもうまくできなくて癇癪を起こし、親を困らせることもありますが、この時期の失敗や成功の経験は、その後の自立につながっていきます。
イヤイヤ期ってどんな時期?
1歳代後半
- 歩くことが上手になり、2歳になる頃には小走りもできるようになる。
- 手先が器用になり、探索行動が盛んになる。
- 感情を体全体で表現しようとする。
- 生活の中で大人がすることを真似してやりたがる。
- 少しずつ自我が芽生え始め、自己主張をするようになる。
2歳代
- 体のバランスをとるなど身体能力が発達する。
- 手先がさらに器用になり、スプーンなどを上手に使えるようになる。
- 想像力や社会性が育ち、見立て遊びや友達との遊びを楽しむようになる。
- 言葉が増え、二語文を話すようになる。
- 自分に自信を持ち、自己主張がさらに強くなる。
- 因果関係を少しずつ理解しはじめる。
イヤイヤ期の関わり方のポイント
1歳代後半
- 事故や危険なことに注意しながら、子どものやりたいことができるようにサポートをしてあげます。
- 自分でやってみたい!という気持ちをほめて、自分でできるんだ!という万能感を満たしてあげましょう。
- 好きな色、好きな本など自分なりのこだわりも出てきます。「イヤ」と自己主張したり泣いたりする時には、「あれ何だろう?」と別のものに注目させる作戦をしてみると良いです。この頃はまだ、この作戦で気持ちを切り替えることができます。
2歳代
- できると思ったのにうまくいかない、気持ちを言葉で伝えられないもどかしさを「イヤ」で表現していることを覚えておくのが大切です。
- 何でも自分でやりたがりますが、親は「どれどれ、見せて」と言いながらさりげなくサポートをします。
- 「できる」という根拠のない自信を強く持っているので、親の手助けは嫌がります。「できるようになったね」「上手になったよ」などの励ましの言葉をたくさんかけてあげましょう。
子どものイヤイヤ期は親の「諦め期」
「イヤイヤ」が始まったら、まず第1に気持ちの切り替えを促します。しかし、スパッと切り替えてくれる時ばかりではありませんね。イヤイヤがどうにもならない…そんな時は親が諦めるしかありません。
気をつけたいのは、子どもは自我の芽生えとともに探究心も旺盛になってくるため、事故につながるような危険なことでも関係なく挑んでいくということです。
安全に探究心を満たせるように「ダメ」と言わなくてはならないものを片付けておくなど、環境を整えてあげることも大切です。
叱らなければならない時はきっぱり叱る
本当に危険なことや人に迷惑をかけるようなことをした時などは、きっぱりと叱ることが大切です。
何がいけなかったのかを何度も何度も繰り返し伝えていけば、だんだんとやらなくなっていきますし、叱られてもトラウマになることはありません。
また、保育園への登園など時間に限りがある時は泣いても騒いでも、強引に抱きかかえて連れ出すことも必要です。親が譲らないことも、経験の中で子どもなりにわかっていくようになります。
- 発見したその場ですぐに
- 厳しい顔でメリハリを
- どの行為がなぜいけなかったのかを短い言葉で
最後に
誰が何をやってもうまくいかないのがイヤイヤ期です。うまくできる親なんて、まずいません。子どもは世の中が自分の思い通りにならないことを学び、親も子育てが思い通りにならないのもを思い知る時期でもあります。
そんなイヤイヤ期の子どもと上手に関わっていき、なるべくお互いイライラしないようにこの時期を乗り越えられるといいですね。